看護師になりたいという夢があるからがんばれる
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安積黎明高等学校 3年
吉田 華蓮さん
ヨシダカレン
岡部 玲奈さん
オカベレイナ
Profile
看護師の仕事の魅力をPRし高校生の進路選択のきっかけづくりなどにつなげてもらおうと今年は5月12日の「看護の日」にロゴマークなどをデザインしたPRバスを運行。安積黎明高校で行われたバスのイベントに参加していた医療系大学を目指す二人に現在の夢を聞かせてもらった。(写真左から吉田 華蓮さん、岡部 玲奈さん)
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小さいころからの「自分らしさ」を活かして
ーーーなぜ医療職を目指すようになったのですか?
(吉田華蓮さん)私には年齢の離れた妹がいるのですが、先天性の病気があって入院していました。その当時は小学生だった私には難しいことが多く全ては理解できなかったのですが、お見舞いの時、看護師さんに「大丈夫なのかな」と言うと、「手術でいい状態になったから、もう少しで退院できるよ」と、やさしく、わかりやすく説明してくれました。子ども相手でも、きちんと向き合って話をしてくれたのがうれしくて、「私もあんな看護師になりたい」と憧れました。
(岡部玲奈さん)実はこれまで病院にお世話になったことがあまりありません。でも、物心ついた時から誰かの役に立つことが好きで、幼稚園の頃から「なにかできることはありませんか?」と先生のお手伝いを積極的に引き受けに行くタイプでした。そういう自分の性格を活かして、困っている人を助けることができればいいなと思うようになり、今は看護師を目指しています。
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「誰かのために」が「自分のために」なる仕事
ーーーどんな看護師になりたいと思っていますか?
(吉田華蓮さん)妹が入院していた時、母は「看護師さんにとても支えられた」と話していました。そんな話を母から何度も聞いていたので、私も「そのような人」になりたいと思っています。おかげで今、妹は元気に育っています。私が母に「看護師になりたい」と伝えると、「地道で大変なことも多い仕事だけれど大丈夫?」と心配していましたが、つらいことがあっても、くじけずにがんばっていけるような仕事につきたいので、志望校を決めて勉強に励んでいるところです。
(岡部玲奈さん)私は、一人でも多くの人に笑顔になってもらえる看護師になりたいです。単純に私は誰かの「笑顔」が好きなので、仕事を通して笑顔を増やしたいと思っています。新型コロナウイルスの影響で、看護職などのエッセンシャルワーカーの皆さんが大変な様子は報道などで見聞きしてきました。私の親も「相当な覚悟がいる仕事だよ」と心配していますが、それよりも私自身の「役に立ちたい」という気持ちが上回るので、夢に向かって努力していきたいと思っています。
取材者の感想
イベント会場で展示されていた新生児モデルの人形を抱き、やさしいまなざしをむけていた二人。自分の出生時の体重と比べながら、成長を実感している様子でした。飾らない言葉で、今抱いている夢を語る表情から感じたのは輝くような未来の可能性。これから多くの経験を積み重ねて夢を実現し、すてきな看護職になってくれるだろうと確信することができました。
ライター 齋藤真弓